ノートルダムの鐘~代表曲の歌詞の違い

先日、クリスマスコンサートへ行った際

ディズニー映画「ノートルダムの鐘」より『僕の願い』が歌唱されました。

しかし、私の中では「?」が。

この曲は先日、NHKの「ミュージカルTV」でも歌唱されたのですが

その時の題名は「陽ざしの中へ」だったのです。

 

題名も歌詞も違う一つの曲

ディズニー映画「ノートルダムの鐘」は1996年に公開されています。

主人公のカジモドが歌う代表曲は『僕の願い』(Out there)

劇団四季による初演は2016年で、『陽ざしの中へ』となっており、

題名だけでなく、歌詞も微妙に違います。

僕の願い

高い塔から下を見下ろし、街の暮らしに憧れる気持ちを歌っています。

歌唱は石丸幹二さん。

この映画の日本語吹き替え版は、当時の劇団四季所属の舞台俳優が声を担当しており、非常に高い歌唱力と演技力で美しい映像と共に感動を与えています。

陽ざしの中へ

映像はディズニー映画ですが、歌唱は劇団四季です。

(カジモド歌唱は1:49から)

劇団四季版はカジモド役の俳優さんによって、微妙に解釈が違うようです。

ただ共通して感じるのは、「僕の願い」の方が優しく歌い上げ、

「陽ざしの中へ」は苦悩が感じられます。

 

歌詞の違い

英語歌詞、日本語字幕歌詞、日本語歌詞、劇団四季版歌詞を並べてみます。

(4種類並べるため、字が小さくなり見づらくてすみません)

 

日本語字幕と、映画の日本語歌詞「僕の願い」は近いかな、と思います。

劇団四季版はもう少し暗さがあるような気がしますが

「Out there(あそこへ)」=「陽ざしの中へ」とする訳はセンスを感じますね。

ラストの違い

ディズニー映画版と劇団四季版はラストが違います。

原作はヴィクトル・ユーゴーの「ノートルダム・ド・パリ」(1831年)、

ディズニー映画は原作と違い、ハッピーエンドで終わります。

一方、劇団四季版は原作に沿った終わりとなっています。

その辺りが、多少歌詞にも影響しているのかもしれません。

映画「ノートルダムの鐘」は内容が重いため興行成績はふるわなかったものの、音楽や画像の美しさが評価の高い作品です。

東京ディズニーリゾートでも楽曲がしばしば使われ、東京ディズニーランド「ワンマンズ・ドリームⅡ」ではヴィランズ登場シーンにフロローが登場、2011年のイースター・パレードにはエスメラルダが登場していました。

気になる方はぜひ、両作品を見ていただければと思います。